きれいな歯並びは
歯医者選びから!

リテーナー
に関するQ&A

リテーナーの役割と種類
に関するQ&A

矯正治療の後につけるリテーナーは何のために必要?

リテーナーは、矯正治療で整えた歯並びを維持するために使用する保定装置です。矯正治療で歯を動かすと、歯を支えている骨や周囲の組織が変化しますが、治療直後はまだ安定していないため、歯は元の位置に戻ろうとします。リテーナーはその「後戻り」を防ぎ、新しい歯の位置を定着させるために必要な装置です。

リテーナーとマウスピースって何が違う?

リテーナーは、矯正治療後の歯並びを固定する目的で使われる装置です。
一方、マウスピースは歯ぎしりや食いしばりによる歯への負担を軽減するために装着するもので、リテーナーとは目的が異なります。素材や硬さも異なる場合があります。

また、歯ぎしりや食いしばり用のマウスピースは保険が適用され、自己負担は3割で約5,000円程度です。これに対し、矯正後の保定用リテーナー(マウスピース型)は自費診療となります。

矯正治療後のリテーナーは目立つの?

リテーナーには、前歯の部分にワイヤーが付いているため目立ちやすいタイプもあります。
一方で、透明のマウスピース型リテーナーもあり、近くで見ない限り装着していることが分かりにくいため、目立ちにくいのが特徴です。

リテーナーの種類ってどんなものがあるの?

リテーナーには可撤式と固定式の2種類があります。

可撤式は自分で取り外しができ、ワイヤータイプと透明なマウスピースタイプに分けられます。取り外せるため歯磨きがしやすく、装置を清潔に保ちやすい反面、装着していないと後戻りのリスクが高まったり、紛失してしまう可能性があるため自己管理が重要です。

固定式は歯の裏面にワイヤーを貼り付けて保定するもので、つけ忘れの心配がなく目立ちにくい一方、慣れるまで違和感を覚えることがあります。いずれの場合も、後戻りを防ぐために歯科医院で定期的にチェックを受けることが大切です。

リテーナーで後戻りは治るの?

リテーナーの装着が可能な程度のわずかな後戻りであれば治ることもありますが、大きく後戻りをしている場合はリテーナーでは治せません。
後戻りが気になる場合は、まずは歯科医院で相談してみましょう。

リテーナーでホワイトニングはできる?

リテーナー装着期間でも、オフィスホワイトニングもホームホワイトニングも施術可能です。

マウスピース矯正後にリテーナーは必要?

マウスピース矯正でも、リテーナーは必要です。
ワイヤー矯正やマウスピース矯正など、どの方法でも矯正治療後はリテーナーを使用することになります。

リテーナーの使用方法と期間
に関するQ&A

リテーナーはいつから夜だけでいい?

リテーナーは、最初の2~3か月は1日中付けておくことが理想的であるとされています(1日20時間程度)。

そのため、食事と歯磨きの時以外は、できるかぎり装着したままで過ごしましょう。

数か月後からリテーナーは夜だけ装着すればよくなることがありますが、安定しない場合、もうしばらくの間1日20時間程度、装着し続けることが必要になることがあります。

その間にきちんと装着しないと、後戻りが生じたり、装着したときに痛みを感じるようになったりと、デメリットが生じる可能性があります。歯の後戻りが進行すると、再び矯正治療が必要になる可能性があるため、歯科医師の指示に従い、保定期間を守りましょう。

リテーナーはいつまでつける?

リテーナーは、基本的に1〜3年使用し続ける必要があるといわれています。

ただし歯の後戻りのしやすさには個人差があり、一生つけ続ける必要があると診断されるケースもあります。

リテーナーは何時間つければいい?

矯正治療後はなるべく長時間、食事時以外は装着しているほうがよいとされています。
数か月経過する頃には、家にいる間や寝ている間など8時間程度に短くなることが多いでしょう。

リテーナーをつけたまま食べ歩きはできる?

リテーナーをつけたままの飲食は基本的にはできません。食べ歩きをする場合はリテーナーを外す必要があります。

食べ歩きが終わった後は速やかに歯磨きなどケアを行い、リテーナーを装着するようにしましょう。

リテーナーをつけたまま飲める飲み物は?

リテーナー装着中は、水以外の飲み物は控えましょう。

お茶や炭酸水、コーヒーなどは装置が黄ばむ原因となるほか、砂糖が含まれている飲み物は虫歯の原因となります。
また、温かいお茶や白湯などはリテーナーが変形してしまうため、リテーナーを外してから飲む必要があります。

リテーナーを1日つけないだけで後戻りする?

1日だけでも後戻りする可能性はあります。

矯正治療が終わったばかりの時期は、歯が元の位置に戻ろうとする力が強いため、リテーナーをつけ忘れることがないようにしましょう。

リテーナーをサボったらどうなる?

リテーナーをサボると次第に歯が矯正治療前の位置に戻ろうとするため、せっかく治療できれいに整えた歯並びが再び悪くなるほか、噛み合わせにも悪影響を及ぼします。

リテーナーのケアとトラブル
対処に関するQ&A

リテーナーは毎日洗浄した方がいい?

リテーナーは取り外したら毎回流水でよく洗い流し、その後毛先の柔らかい歯ブラシで汚れを落とすことで清潔に保つことができます。
リテーナー専用の洗浄剤を使うのもおすすめです。

なお、研磨剤入りの歯磨き粉で磨くと細かい傷がつき、細菌が繁殖しやすくなるため避けましょう。
さらに、定期健診の際にリテーナーを持参すれば、歯科医院で超音波洗浄をしてもらえるので、自宅での洗浄よりも清潔に保つことができます。

リテーナーの臭いをとるにはどうしたらいい?

リテーナーの臭い対策には、専用の洗浄剤を使って定期的に洗うことが効果的です。
取り外しできないタイプの場合は、歯科医院でのクリーニングを受けるようにしましょう。

自宅での洗浄で臭いが取れない場合は、歯科医院で超音波洗浄を行うことで、ある程度改善できます。
また、リテーナーの臭いの多くはプラークが原因です。
そのため、リテーナーを装着する前に必ずブラッシングを行う、口が乾燥しないようにこまめに水分をとる、口呼吸ではなく鼻呼吸を心がけるといった工夫も有効です。

リテーナーを装着するとしゃべりにくいのはいつ慣れる?

個人差はありますが、1〜3週間ほどで慣れて普段通りに話せるようになります。
時間が経っても滑舌が気になる、生活に支障をきたしている場合は歯科医院に相談してみてください。

リテーナーをつけると痛い時はどうするべき?

リテーナーを装着して痛みを感じる場合は、無理やり装着することは控えて、早めに歯科医院で相談することが大切です。
痛みを感じる理由として、後戻りしている、リテーナーの形が合っていないなどの可能性があります。

リテーナーが浮くのはどうしたらいい?

リテーナーをつけてみて、浮いている感じがする場合は後戻りが起きている可能性があります。
できるだけ早く歯科医院でリテーナーの調整をしてもらい、場合によっては再治療が必要です。

リテーナーがきついまま使ってもいい?

リテーナーで多少のきつさを感じる分には問題ありません。

ただし、リテーナーを外した後も痛みが続く、外してしまいたいほど強い痛みを感じるなどの場合は、リテーナーの調整が必要な可能性があります。
強い痛みを感じるまま装着を続けていると、歯の神経が死んでしまうこともあるので注意しましょう。

リテーナーが歯茎に当たる場合はどうしたらいい?

リテーナーが歯茎に当たる場合は、リテーナーの形状が合っていない可能性があります。
リテーナーを作製した歯科医院で相談してください。

リテーナーは割れたまま使っても大丈夫?

リテーナーが割れた状態だと歯並びを保定する効果が十分に発揮されず、歯が動いてしまったり、割れた部分が歯茎や舌を傷つけてしまう可能性があります。
放置せずに早めに歯科医院に相談してください。

リテーナーの費用と作製
に関するQ&A

リテーナーの値段はいくら?

リテーナーの作製にかかる費用は、1万〜6万円ほどです。

歯科医院によっては矯正治療費用にリテーナー代が含まれていることもあります。治療費の明細を確認してみましょう。

リテーナーだけの作製はできる?

リテーナーのみの製作に対応している歯科医院もあります。

治療を受けた歯科医院でリテーナーを作製することが望ましいですが、別の歯科医院での作製を希望する場合は、まずは歯科医院へお問い合わせください。

リテーナーの作り直しは他院でもできる?

リテーナーは、他院で作り直しができます。

歯科医院によっては作り直しを受け付けていない場合もあるため、事前に確認することが必要です。

リテーナーのケースはどこで売ってる?

リテーナーを保管するケースは歯科医院のほか、通販サイト、100円ショップなどで購入することができます。

歯科衛生士 あゆみんの画像

歯科衛生士 あゆみんのコメント

歯列矯正には、きれいな歯並びに整えるために歯を動かす「治療期間」と、後戻りを防ぐための「保定期間」の2つのステージがあります。
保定期間にはリテーナー(保定装置)を装着し、動かした歯や骨などの組織を安定させていきます。
リテーナーのつけ忘れは後戻りの原因となるため、忘れずに使用することが大切です。矯正治療の仕上げとして、最後まで頑張りましょう!

このQ&Aの監修者

歯科衛生士 あゆみん

歯科衛生士
あゆみん

  • 監修

京都文化医療専門学校にて歯科衛生士資格を取得。卒業後は歯科医院にて5年勤務した後に、現在は弊社メディア編集部にて歯科医療コンテンツの監修や記事検収を担当しています。

歯科衛生士として培った臨床経験を元に、医学的な根拠や表現の妥当性を確認し、歯科医療にまつわる正確な情報提供に取り組んでいます。
特に予防を重視した治療や口腔ケアの分野で得た知識と経験を活かし、専門性を踏まえた監修を行っています。

矯正歯科ネットプラス編集部

この記事の執筆者

矯正歯科ネットプラス編集部

矯正歯科ネットプラス編集部は、メディカルネットが運営する矯正歯科に特化した情報サイト「矯正歯科ネットプラス」で日々配信を行っています。

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