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Q&A
歯列矯正に関して、困っていること、知りたいことはありませんか?
ここでは、歯列矯正についての質問や疑問などをQ&Aにまとめています。
歯列矯正にかかる費用や期間、医療費控除の対象なのかなど、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
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矯正歯科全般について
知りたい!Q&A
歯列矯正はなぜ必要ですか?
歯列矯正は、見た目の改善に加え、噛み合わせや発音の改善、虫歯・歯周病リスクの軽減に繋がります。また頭痛や肩こり、顎関節症の緩和、消化器官への負担軽減、全身疾患リスクの軽減など、長期的な全身の健康維持にも貢献します。
歯列矯正は何歳からでも始められますか?
歯列矯正に年齢制限はなく、歯や顎の骨が健康であれば何歳からでも始めることが可能です。小児の場合は顎の成長を利用できるため、抜歯を避けやすいメリットがあります。一方で、大人の場合は歯の動きがやや遅く、痛みを伴うことがあるほか、歯周病の治療が優先されるケースや、被せ物・インプラントの有無なども治療計画に影響します。
治療期間はどれくらいかかりますか?
治療期間は歯並びの状態や装置で異なり、装置を付ける期間は1年〜3年が目安です。その後は後戻り防止のため、1〜3年の保定期間が必要です。治療期間に影響する要素は、歯並びや装置以外にもあり、歯の動き方や患者さんの協力度、大人の場合は骨の硬さも含まれます。
矯正治療期間が予定より長引くことはありますか?その原因は何ですか?
はい、治療期間が予定より長くなることはあります。主な原因として、
・口腔内のトラブル(虫歯や歯周病など)
・通院の遅れや回数不足
・装置の装着時間や使用状況
・舌癖などの悪習癖
・歯の動きや骨の状態における個人差
・抜歯の有無
・治療計画の見直し
などが挙げられます。これらを防ぐためには、定期的な通院と指示どおりの装置使用が重要です。
歯列矯正にかかる費用はどれくらいですか?
歯列矯正は自費診療で、全体矯正は60万〜150万円が目安です。ワイヤー矯正は60万〜130万円、裏側矯正は100万〜150万円、マウスピース矯正は60万〜120万円程度。費用は精密検査後に確定し、分割払いやデンタルローンも利用可能です。
歯列矯正は保険が適用されますか?
歯列矯正は原則自由診療ですが、顎変形症や特定の先天性疾患など、医学的に歯列矯正が必要な場合は保険適用されることがあります。まず自分が当てはまるか厚生労働省が定める条件を確認し、保険適用の矯正歯科治療に対応している歯科医院を探す必要があります。
部分矯正はできますか?
部分矯正は、主に前歯の軽度なねじれや傾き、すきっ歯など、気になる一部の歯並びを整えたい場合に適した治療法です。全体矯正と比べると、前歯など限られた部分を対象とするため、比較的短期間(3か月〜1年半)で、費用を抑えて(10万〜70万円程度)治療できることが多いです。ただし、噛み合わせの改善までは難しく、部分矯正では対応できない症例もありますので、治療の可否は歯科医院での相談をおすすめします。
歯列矯正の治療はどのような流れで進みますか?
歯列矯正は、まずカウンセリングを行い、精密検査で口腔内の状態を詳しく確認します。診断後、治療計画の説明を受け、必要に応じて虫歯などの治療を済ませたうえで、矯正装置を装着します。治療が始まった後は、月に一度程度の通院で装置の調整や経過の確認を行います。装置を外した後は、歯の後戻りを防ぐため、1〜3年ほど保定装置を装着します。
矯正装置の装着はどのように行われますか?
まず歯をクリーニングした後、矯正装置を装着します。ワイヤー矯正では、ブラケットを歯に接着し、そこにワイヤーを通して固定します。マウスピース矯正は患者さん自身で着脱できるため、受け取り時に正しい付け方や使用上の注意を歯科医師から指導されます。
矯正装置を装着するまでの期間はどれくらいですか?
初回カウンセリングから矯正装置の装着までは、一般的に1か月〜数か月が目安です。この期間には、精密検査や診断、治療計画の作成、装置の準備が含まれます。
また、虫歯や歯周病の治療、抜歯が必要な場合は、その治療のために1週間〜1か月程度追加でかかることがあります。
どんな種類の矯正装置がありますか?
主な矯正装置には、ワイヤー矯正(表側・裏側)とマウスピース矯正があります。ワイヤー矯正は幅広い症例に対応できる一方で、表側は装置が目立ちやすい特徴があります。裏側矯正は目立ちにくいですが、費用が比較的高く、慣れるまでに時間がかかることもあります。マウスピース矯正は目立たず、取り外しできるため衛生的ですが、着用時間の自己管理が重要です。
矯正治療中の通院頻度と調整内容を教えてください。
矯正治療中の通院頻度は装置の種類や治療の進行によって異なります。
・ワイヤー矯正
おおよそ4〜6週間ごと(月1回程度)通院します。診察では、お口のメンテナンス、歯の動きに合わせた装置の確認・調整、ワイヤー交換、歯磨き指導などを行います。
・マウスピース矯正
治療初期は4〜6週間ごと(月1回程度)、その後は2〜3か月に1回程度が目安です。通院時には、お口のメンテナンス、アタッチメントの装着・取り外し・調整、IPR(歯の隙間を作るための微調整)などを行います。
・保定期間(治療後)
3〜6か月に1回程度の通院で、経過に応じて間隔がさらに広がるのが一般的です。
矯正治療中に歯を削ることはありますか?
歯列矯正では、歯が並ぶスペース確保や歯のバランス調整のため、歯の両サイドを少量削る「IPR(ディスキング)」を行うことがあります。抜歯を避ける目的で行われることもあります。IPRは虫歯のリスクを高めることはないと報告されています。
歯列矯正中は痛みがありますか?どう対処すればいいですか?
歯列矯正中の痛みは、装置による口内炎や歯が動く痛み、噛む時の痛みがあります。口内炎には矯正用ワックス、歯が動く痛みには鎮痛剤(医師の指示を受けてから飲む)や冷却、噛む痛みには柔らかい食事が有効です。痛みは通常1週間程度で治まります。
矯正中の歯磨きや食事で気をつけることはありますか?
矯正治療中は、装置に汚れが溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。そのため、通常の歯ブラシに加えて、タフトブラシや歯間ブラシなどを使い、丁寧に磨くことが大切です。
食事に関しては、装置の種類によって注意点が異なります。ワイヤー矯正では、装置の破損や汚れの原因となる硬いものや粘着性のある食べ物を避けましょう。一方、マウスピース矯正の場合は、飲食時にマウスピースを外し、食後は歯磨きとマウスピースの洗浄を行うことが必要です。
外出時には、携帯用の歯磨きグッズやキシリトールガムを活用するのも効果的です。
矯正装置が外れたり、ワイヤーが刺さったりしたらどうすればいいですか?
装置が外れたり、ワイヤーが刺さって痛みがある場合は、まずは歯科医院に連絡してください。すぐに受診できないときは、矯正用ワックスを使って、外れたブラケットを固定したり、ワイヤーの先端に貼って刺さるのを防いだりすることで、応急的に痛みをやわらげることができます。
無理に自分で装置を直したり、ワイヤーを切ったりするのは危険ですので避けましょう。外れた装置は捨てずに保管しておき、受診時に持参してください。歯科医院が休診の場合でも、応急処置をしたうえで、できるだけ早めに連絡を取りましょう。
矯正治療中に妊娠しても大丈夫ですか?
妊娠中でも歯列矯正は可能ですが、ホルモンバランスの変化やつわりの影響で、口腔内のトラブルが起こりやすくなります。また、レントゲン撮影や薬の使用には制限があるため、必ず産婦人科医と矯正歯科医の両方に相談し、体調を第一に考えて進めることが大切です。
矯正治療中にスポーツはできますか?
矯正治療中でも、基本的にスポーツは行えます。ただし、格闘技やラグビーなど、顔や口に衝撃が加わるスポーツでは、歯や矯正装置を守るためにマウスガードの着用が推奨されます。治療の妨げにならないよう、事前に歯科医師と相談して、適切なマウスガードを選びましょう。
虫歯があっても矯正できますか?
虫歯がある場合、矯正装置を装着する前に治療を完了させる必要があります。また矯正治療中は装置で歯磨きがしにくくなり、虫歯リスクが高まるため、毎日の口腔ケアと定期的な検診が非常に重要です。
矯正治療が終わったら、もう通院しなくていいですか?
矯正治療後も歯の「後戻り」を防ぐため、1〜3年の「保定装置(リテーナー)」の装着が不可欠です。保定装置には取り外し可能なマウスピースタイプや固定式のワイヤータイプなどがあり、保定期間中も定期的な通院が必要になります。怠ると再治療のリスクが高まります。
歯列矯正で顔の形は変わりますか?
歯列矯正で動かすのは歯であり、骨格は基本的に変化することはありません。ただし、歯の移動によって口元の印象が変わり、ほうれい線が目立ったり、人中が長く見えたりすることがあります。
気になる方は、事前に歯科医師に相談し、自分の顔立ちへの影響について確認しておくと安心です。
抜歯は必ず必要ですか?
抜歯が必須というわけではなく、患者さん一人ひとりの口腔状態や治療の目的によって判断されます。歯並びを整えるスペースを確保したり、フェイスラインを整えたり、親知らずの影響を考慮して抜歯が必要になることもあります。
無理に抜歯を避けると、歯列の突出や後戻りのリスクが高まる場合もあるため、治療を始める前に歯科医師とよく相談して、自分に合った治療方針を決めましょう。